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ベトナムコーヒーとは?味と特徴、日本のコーヒーとの違い
(更新)
ホーチミン在住の編集部がベトナムコーヒーの味と飲み方をご紹介
街を歩けば、路地のあちこちに小さなプラスチックの椅子が並び、朝の7時から人がコーヒー片手に語り合っている。ホーチミンで最初に驚くのは、この光景かもしれません。せっかく訪れたのなら、本場のベトナムコーヒーを一杯味わってみたくなるものです。
ところが、いざカフェのメニューを開くと「カフェスアダー」「バクシウ」と知らない名前が並びます。「甘すぎないかな」「普通のコーヒーと何が違うの」「カフェインは強い」と、注文の前に迷ってしまう方も少なくありません。
そこで今回は、ベトナムコーヒーとは何なのかを、日本のコーヒーとの違いという切り口で徹底解説します! ひも解くポイントは、①使う豆の違い ②焙煎の違い ③淹れ方の違い ④飲み方の違い、の4つ。あわせて現地のカフェで頼める定番10種、ベトナム語での注文の仕方、1杯の相場、そして違いを実際に飲み比べられるお店までご紹介します。読み終えるころには、メニューを前にして迷うことはなくなりますよ!
ベトナムコーヒーとは?日本のコーヒーとの違いは「豆・焙煎・淹れ方・飲み方」の4つ
ベトナムコーヒーとは、ひとことで言えば「ベトナムで育った豆を、ベトナム独自の道具と飲み方で仕立てたコーヒー」のことです。産地の名前というより、豆から飲み方までを含んだ一つのスタイルを指す言葉だと考えると分かりやすくなります。
日本で飲むコーヒーとの違いは、細かく挙げればきりがありません。ただ、味を決めている要素をたどっていくと、大きく4つに整理できます。この4つを押さえるだけで、「なぜあんなに濃いのか」「なぜあんなに甘いのか」という疑問はほぼ解けます。
| 比べる項目 | 日本で一般的なコーヒー | ベトナムコーヒー |
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| ①豆 | アラビカ種が中心。華やかな酸味と香り | ロブスタ種が中心。酸味が少なく苦みとコクが強い |
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| ②焙煎 | 中煎り~深煎り。豆そのものの風味を生かす | 深煎り。焙煎時にバターなどを加えて香りを付ける |
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| ③淹れ方 | ペーパードリップ、エスプレッソマシンなど | フィンという金属フィルター。1杯に4~5分かける |
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| ④飲み方 | ブラック、または牛乳・砂糖を少量 | 加糖練乳が基本。氷をたっぷり入れて飲む |
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つまりベトナムコーヒーは、日本のコーヒーの「濃いバージョン」ではありません。苦い豆を、苦いまま濃く抽出して、甘い練乳で受け止めるという、まったく別の設計思想で作られた飲み物です。この前提を知らずに一口目を飲むと「濃すぎる」「甘すぎる」と感じますが、設計を知ってから飲むと、苦みと甘みの噛み合い方に驚くはずです。
なお、ここで言う「日本のコーヒー」とは、日本で栽培された豆という意味ではありません。日本にコーヒーの産地はほとんどなく、喫茶店やコンビニで日常的に飲まれている、アラビカ種を中煎り前後で仕上げた一杯を指しています。それでは、この4つの違いを1つずつ見ていきましょう。
違い①豆|世界の主流はアラビカ種、ベトナムコーヒーは「ロブスタ種」
4つの違いのうち、味への影響がいちばん大きいのが豆の品種です。コーヒーの品種は大きくアラビカ種とロブスタ種に分かれますが、ベトナムで生産されるコーヒーは、およそ95%がロブスタ種だとされています(2025/26年度の生産見通しより)。日本で日常的に飲んでいるコーヒーの多くがアラビカ種であることを考えると、そもそも飲んでいる植物が違うわけです。
ロブスタとアラビカの違いを整理すると、次のようになります。
| 項目 | アラビカ種 | ロブスタ種 |
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| 味 | 酸味と香りが華やか。すっきり | 酸味が少なく、苦みとコクが強い |
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| 香り | 花や果実を思わせる | ナッツや麦茶のような香ばしさ |
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| カフェイン | おおむね1.2%前後 | おおむね2.2%前後(約2倍) |
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| 育つ環境 | 標高が高く涼しい土地。病害虫に弱い | 低地の高温多湿でも育つ。丈夫で収量が多い |
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ベトナムがロブスタ中心になったのは、味の好みだけが理由ではありません。フランス人が19世紀にアラビカ種を持ち込んだものの、高温多湿のベトナムの気候ではうまく育たず、丈夫なロブスタ種が主役に入れ替わっていった、という経緯があります。気候が選んだ品種だと言えます。
ロブスタ種は世界のコーヒー市場で長らく「安価な業務用」という扱いを受けてきました。ただ、それは苦みが強く単体では飲みにくいという裏返しでもあります。この強い苦みがあるからこそ、後述する練乳の甘さに負けず、氷で薄まっても味が消えません。ベトナムの飲み方は、ロブスタの個性に合わせて組み立てられているのです。
違い②焙煎|バター焙煎が生む、香ばしくて甘い香りの正体
ベトナムコーヒーを一口飲んだとき、多くの方が「香ばしい」「どこか甘い香りがする」と感じます。これは豆の個性だけでなく、焙煎の段階で香りを足していることが関係しています。
ベトナムの伝統的な焙煎では、豆を煎る際にバターや砂糖、カカオなどを加える手法が広く使われてきました。日本では「バター焙煎」と呼ばれるこの製法は、ロブスタ種のクセの強い香りをまろやかにし、香ばしさとコクを補うために生まれたものです。深煎り(フレンチロースト)にして粗めに挽くのも、この流れの一部。豆の個性を引き出すのではなく、加工で味をつくりにいくという発想が、日本のスペシャルティコーヒーとは正反対です。
ここで、日本のコーヒー好きの方ほど戸惑うポイントがあります。「ベトナムコーヒーはまずい」という声が一定数あるのは、多くの場合、アラビカ種の浅煎りに慣れた舌で飲んだときに起きています。酸味や果実感を期待して飲むと、想像と違う香ばしさが来るためです。
対処法は単純で、ブラックで比べようとせず、まずは練乳入りで飲むことです。ベトナムコーヒーは練乳と合わせた状態が完成形であり、ブラックはその素材にあたります。素材の状態で評価すると、どうしても苦みだけが目立ってしまいます。逆に、酸味の少ない深煎りが好きな方や、しっかり苦いコーヒーが好きな方なら、一口目から好きになる可能性が高い味わいです。
違い③淹れ方|フィンで1杯5分。待つ時間まで含めてベトナムコーヒー
ベトナムのカフェでコーヒーを頼むと、多くの場合グラスの上に小さなアルミ製のカップが乗った状態で運ばれてきます。これがフィン(phin)と呼ばれる金属フィルターで、ベトナムコーヒーを象徴する道具です。日本では「ベトナムコーヒー用ドリッパー」の名前でも売られています。
フィンは、フランス統治期に伝わった一人用のドリップ器具が、ベトナムで簡略化されながら定着したものだと考えられています。構造はとても単純で、粉を入れて上から押さえ、お湯を注いで待つだけ。ペーパーフィルターを使わないため、コーヒーの油分がそのまま抽出されるのが最大の特徴です。この油分が、とろりとした舌ざわりと濃厚さを生みます。
そして日本のドリップと決定的に違うのが、時間です。ペーパードリップが2~3分で終わるのに対し、フィンは1杯落ちきるまでにおよそ4~5分かかります。この待ち時間は「遅い」のではなく、文化としてそういうものです。運ばれてきたコーヒーが落ちきるまで、同席者と話したり、道行くバイクを眺めたりして過ごす。この時間の使い方まで含めてベトナムコーヒーだと考えると、路上の小さな椅子に人が長居している理由も見えてきます。
初めての方がつまずきやすいポイントを2つだけ。ひとつは「なかなか落ちてこない」ケースで、これは粉が詰まっているだけなので、上ぶたを軽く緩めれば流れ出します。もうひとつは、落ちきる前にかき混ぜてしまうこと。グラスの底には練乳が沈んでいるので、全部落ちきってからスプーンで混ぜ、氷を入れるのが正しい順番です。
違い④飲み方|ベトナムコーヒーはなぜ甘い?練乳が主役になった歴史
ベトナムコーヒーについて日本の方から最も多く聞かれるのが、「どうしてあんなに甘いのか」という質問です。答えは味の好みではなく、冷蔵設備が乏しかった時代の事情にあります。
コーヒーがベトナムに持ち込まれたのは19世紀半ば、フランス人宣教師によるものでした。当時のベトナムは高温多湿で、生乳はすぐに傷んでしまい、入手も高価。そこで代わりに使われたのが、常温で長く保存できる加糖練乳です。これが結果として、苦みの強いロブスタ種と驚くほど相性が良かった。こうして生まれたのが、今のベトナムを代表する一杯「カフェスアダー」です。
つまりベトナムコーヒーの甘さは、後から足された甘味ではなく、最初から味の設計に組み込まれた要素だということです。日本のコーヒーで砂糖が「入れるかどうか選ぶもの」なのに対し、こちらでは練乳が土台にあり、そこへ濃いコーヒーを重ねていきます。だからグラスの底には必ず白い層が沈んでいて、混ぜて初めて完成します。
甘さが苦手な方も、あきらめる必要はありません。ベトナムでは甘さの調整が当たり前に受け入れられており、注文時に「Ít ngọt(イッ・ゴッ=甘さ控えめで)」と伝えれば、練乳を減らしてくれる店がほとんどです。最初から甘くない一杯が飲みたい場合は、練乳なしのブラック「カフェデンダー」を頼みます。ただしこちらは砂糖入りで出てくることが多いので、完全な無糖にしたいときは「Không đường(ホン・ドゥーン=砂糖なしで)」を添えてください。
カフェインは日本のコーヒーの約2倍|飲む時間帯と量の目安
意外と知られていないのが、カフェインの違いです。ロブスタ種のカフェイン量はおおむね2.2%前後とされ、アラビカ種のおよそ2倍にあたります。カップ1杯(約240ml)に換算すると、アラビカが80~100mg程度なのに対し、ロブスタは140~200mg程度という比較もあります。
さらにベトナムコーヒーは、フィンで少量の湯をゆっくり通す濃縮タイプの抽出です。豆の品種と抽出方法の両方が、カフェインを高める方向に働いていることになります。「1杯なのに妙に目が冴えた」「夜に眠れなかった」という体験談が多いのは、気のせいではありません。
とはいえ、身構えるほどのことではありません。日本で飲むときより1杯少なめに数えるくらいの意識で十分です。目安として、以下のような使い分けをおすすめします。
| 時間帯・状況 | おすすめの選び方 |
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| 朝~昼 | カフェスアダーやブラックで問題なし。移動前にもよく合います |
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| 夕方以降 | コーヒー量が少ないバクシウや、ミルク多めのメニューへ |
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| 敏感な方 | 1杯を2人でシェアする。氷が溶けるのを待って薄める |
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| 妊娠中 | ノンコーヒーのメニュー(ハスの葉茶、フレッシュジュースなど)が各店にあります |
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なお、ベトナムのカフェではノンコーヒーのドリンクが驚くほど充実しています。コーヒーが飲めない方が同行していても、行き先の選択肢が狭まることはありません。
【種類一覧】現地のカフェで頼める定番10種|ココナッツから塩コーヒーまで
ベトナムコーヒーの種類は、ベースが同じでも合わせるものが変わるだけで名前が変わります。ここでは、ホーチミンのカフェでまず見かける10種を、注文しやすい順にご紹介します。カタカナ読みをそのまま口に出せば通じます。
| ベトナム語 | カタカナ読み | どんな一杯か |
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| Cà phê sữa đá | カフェ・スア・ダー | 定番中の定番。練乳入りアイスコーヒー。迷ったらこれ |
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| Cà phê đen đá | カフェ・デン・ダー | 練乳なしのアイスブラック。砂糖入りで出ることが多い |
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| Cà phê sữa nóng | カフェ・スア・ノン | 練乳入りのホット。フィンが乗って出てくる王道の姿 |
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| Bạc xỉu | バクシウ | サイゴン生まれ。ミルクが主役でコーヒーは少量。甘くまろやか |
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| Cà phê muối | カフェ・ムオイ | 塩コーヒー。塩気のあるクリームがのり、甘さが引き締まる |
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| Cà phê dừa | カフェ・ズア | ココナッツコーヒー。凍らせたココナッツミルクがシャーベット状に |
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| Cà phê trứng | カフェ・チュン | エッグコーヒー。卵黄のクリームがのった、ハノイ発祥の一杯 |
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| Cà phê sữa chua | カフェ・スアチュア | ヨーグルトコーヒー。爽やかな酸味とコーヒーの組み合わせ |
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| Cà phê đá xay | カフェ・ダーサイ | フラペチーノ風の氷入りブレンド。暑い日の休憩に |
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| Cà phê chồn | カフェ・チョン | ジャコウネコのコーヒー。高級品で、専門店や土産店で扱われる |
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この中で、日本の方にぜひ試していただきたいのがバクシウと塩コーヒーの2つです。
バクシウは、サイゴンのチョロン(華人街)で生まれたとされる飲み物で、名前は広東語に由来します。カフェスアダーに比べてコーヒーの量が少なく、ミルクの割合が高いため、苦みが得意でない方やお子さん連れでも安心して頼めます。カフェインを控えたい夕方にも向いています。
塩コーヒー(カフェ・ムオイ)は、中部の古都フエで2010年に生まれたとされる比較的新しい一杯です。ここ数年でベトナム全土に広がり、いまや若い世代の定番になりました。塩気のあるクリームが練乳の甘さを引き締め、甘いものが苦手な方ほど「これなら飲める」と感じやすいのが面白いところ。ホーチミンでもチェーンから個人店まで、多くのカフェがメニューに載せています。
なお、エッグコーヒーはハノイのカフェで1946年に考案されたもので、こちらも生乳が手に入らない時代に卵黄で代用したことが始まりです。ココナッツコーヒーは北部発祥で、Cộng Cà Phê(コンカフェ)が全国に広めました。ベトナムコーヒーの名物メニューは、たいてい「足りないものを工夫で埋めた」歴史から生まれています。
注文の仕方と1杯の相場|ベトナム語の読み方つき
種類が分かったら、次は頼み方です。観光エリアや外国人が多い地区のカフェでは英語が通じることがほとんどですが、ローカルの店ほどベトナム語だけのメニューが多くなります。とはいえ、覚えるべきフレーズはごくわずかです。
| 言いたいこと | ベトナム語 | カタカナ読み |
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| これをください | Cho tôi cái này | チョー・トイ・カイ・ナイ(指をさしながら) |
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| 練乳コーヒーを1つ | Một cà phê sữa đá | モッ・カフェ・スア・ダー |
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| 甘さ控えめで | Ít ngọt | イッ・ゴッ |
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| 砂糖なしで | Không đường | ホン・ドゥーン |
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| 持ち帰りで | Mang đi | マン・ディー |
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| お会計をお願いします | Tính tiền | ティン・ティエン |
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気になる価格ですが、ベトナムコーヒーは店のタイプによって10倍近い開きがあります。同じカフェスアダーでも、路上の椅子とホテルのラウンジではまったく別の値段になるということです。編集部が確認した2026年8月時点の目安は次のとおりです。
| 店のタイプ | 1杯の目安 |
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| 路上・ローカルの小さな店 | 15,000~20,000VND(約90~120円) |
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| 街なかの個人経営カフェ | 25,000~40,000VND(約150~240円) |
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| チェーン店 | 40,000~55,000VND(約240~330円) |
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| 外資チェーン・専門店 | 80,000~120,000VND(約480~720円) |
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支払いは現金のほか、チェーン店やカフェではカードやQR決済に対応する店が増えています。ただし路上の小さな店は現金のみが基本なので、少額紙幣を用意しておくと安心です。チップの習慣はなく、カフェで置いていく必要はありません。
ホーチミンで違いを飲み比べる|ベトナム式と欧米式のカフェ2軒
ここまで違いを言葉で追ってきましたが、いちばん納得できるのは、やはり飲み比べてみることです。そして今のホーチミンは、それができる街になっています。伝統的なベトナムコーヒーの店と、欧米式のスペシャルティコーヒーの店が、同じエリアに並んで存在しているからです。
その舞台としておすすめしたいのが、タオディエン(2区)。欧米系の駐在員や日本人ファミリーが多く暮らす、緑の多い落ち着いた住宅エリアです。1区の中心部からはGrabで15分ほど。おしゃれなカフェが集まっており、1日で2軒回るのに無理のない距離感です。
今回は、その対比がはっきり分かる2軒をご紹介します。1軒目はベトナム式のカフェからラテまで揃うおしゃれなカフェ、2軒目はフラットホワイトやラテを丁寧に淹れるお馴染みスタイルのカフェです。
同じ日に両方を飲むと、この記事で挙げた4つの違いが一度に腑に落ちます。
Bụi Café'In(ブイ・カフェイン)
緑あふれるガーデンカフェで、フィンから塩コーヒーまで一度に味わえる一軒
タオディエン(2区)の住宅街、Võ Trường Toản通りにあります。1区中心部からGrabで15分ほど。人気ベトナム料理店「Quán Bụi Group」が2021年に開いた、緑と自然光に包まれたガーデンカフェです。
こちらの自慢は、この記事で紹介したベトナムコーヒーをおしゃれな空間で楽しめること。サイゴンスタイルのアイスミルクコーヒーとブラックが揃います。毎日焼き上げるペストリーも評判です。
予約不要でウォークインできます。朝7時から夜22時までの通し営業で、タオディエンに4店舗、7区フーミーフンに1店舗。ベトナムコーヒーの種類を効率よく飲み比べたい方におすすめの一軒です。
▶ 公式サイトでメニューと店舗を見る
Ristreet Coffee(リストリート・コーヒー)
ベトナムコーヒー以外も飲みたい方は、お馴染みのスペシャルティコーヒーで比べる一軒
タオディエン中心部からわずかに外れた、Thái Ly通りの静かな一角にあります。1区からはGrabで15分ほど。
スペシャルティコーヒーとブランチのネイバーフッドカフェです。
こちらの特徴は、ベトナムコーヒーではなく、欧米式のスペシャルティコーヒーを丁寧に淹れていること。看板はフラットホワイトやラテ、ロングブラック。前の章の「ロブスタ×深煎り×フィン×練乳」とは豆も抽出も真逆です
予約不要ですが、17時に閉まるため訪問は午前から昼過ぎがおすすめです。公式サイトもメニューも英語表記なので迷いません。甘いコーヒーが続いて口を変えたくなった方におすすめの一軒です。
▶ 公式サイトでメニューを見る

Ristreet
スペシャルティコーヒー・ブランチ・カフェレストラン
タオディエンのコーヒー&ブランチが自慢のお店
36 Thái Ly, Phường An Khánh
世界第2位のコーヒー大国|産地・生産量とお土産に買うなら
最後に、ベトナムコーヒーの背景にある産業の話に触れておきます。意外に思われるかもしれませんが、ベトナムはブラジルに次ぐ世界第2位のコーヒー生産国です。2025/26年度の生産量は3,080万袋と見込まれており、そのうち約95%がロブスタ種。ロブスタ種に限れば、ベトナムは世界最大の産地です。世界中で飲まれているインスタントコーヒーやブレンドの多くに、ベトナム産の豆が使われています。
主な産地は2つに分かれます。
| 産地 | 特徴 |
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| ブオンマトート(ダクラク省) | ロブスタの中心地。ベトナムが輸出するコーヒーの大半を担う。「コーヒーの首都」とも呼ばれる |
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| ダラット(ラムドン省) | 標高1,500m前後の高原地帯。アラビカ種の産地で、生産量に占める割合は5%ほどと希少 |
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お土産に選ぶときは、この違いがそのまま選び方になります。ベトナムらしい濃くて香ばしい味を持ち帰りたいならロブスタ、贈る相手が日本のコーヒーに慣れている方ならダラット産のアラビカ、と分けるのが失敗しないコツです。粉かインスタントかで迷った場合、フィンを持っていない方への贈り物なら、そのままお湯を注げるインスタントのほうが結果的に喜ばれます。
購入場所は、空港よりも市内のスーパーマーケットのほうが品数も価格も有利です。有名なブランドはいくつもありますが、まずは現地のカフェで飲んで気に入った銘柄を覚えておき、同じものを買って帰るのがいちばん確実な方法です。飲んだ味と持ち帰る味が一致するので、帰国後にがっかりすることがありません。
※価格は2026年8月時点のものです。為替レートは1円=約167VNDで換算しています。
違いを知って、ベトナムコーヒーを100倍楽しもう!
ベトナムコーヒーとは何か、日本のコーヒーとの違いを、豆・焙煎・淹れ方・飲み方の4つの視点からご紹介しました。
ロブスタ種という苦みの強い豆を、深く焙煎して香ばしさをまとわせ、フィンで4~5分かけてゆっくり濃く落とし、加糖練乳で受け止める。そのひとつひとつに、気候や歴史の事情という理由がありました。「濃い」「甘い」は好みの問題ではなく、そう作られていると分かれば、一杯の見え方は変わってきます。そして飲み方を選べば、甘さもカフェインも自分に合わせて調整できます。
朝いちばんの目覚めの一杯に、街歩きの合間の休憩に、あるいは誰かと長話をする時間のおともに。ぜひご自身の好みに合う一杯を、現地のカフェで見つけてみてくださいね。人気店は午前中とお昼どきに混み合うので、ゆっくり過ごしたい日は少し時間をずらすとスムーズですよ! みなさんのホーチミン滞在が、香ばしくて甘い一杯とともに、より豊かなものになりますように。
※取材時点の情報です。掲載している情報が変更になっている場合がありますので、詳しくは電話等で事前にご確認ください。